エコハウスのウソ / 日経BP

『日経アーキテクチュア』は2011年5月10日号から、「エコハウスのウソ」と題する連載を始めた。エコハウスを設計する上で多くの人が考える“定石”は必ずしも当たっていない。そうしたウソを、一級建築士で東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻の前真之准教授が鋭く指摘する。(日経アーキテクチュア)

  「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比ころわろき住すまひ居は、堪へ難き事なり」
 よく知られた吉田兼好の「徒然草」の一節だ。日本人の心にすっと受け入れられる名句ではあるが、実際のところはどうなのだろうか。

  世界の主要都市で気温を比べると、夏の東京は温暖地の中でもかなり高温で熱帯気候のジャカルタに近い。これは、実際の印象とほぼ合う。一方、冬はいかにも寒そうなパリやベルリンと大差ない。日本では「夏は熱帯」「冬は欧州」という両極端の気候が、1年の間に否応なく繰り返されている。夏も冬も厳しい気候の中で、日本の家はどのような要件を備えるべきか。

 夏は湿度と風でしのげる

  そもそも人間は、寒さと暑さのどちらに強いのだろう。「人間は寒さに強く、暑さに弱い生き物」と思い込んでいるのではないだろうか。しかし、人間ほど暑さに強い動物は滅多にいない。マラソン選手は夏に炎天下でも走り続けるが、こんなことができる動物は、人間のほかには馬くらい。ともに体毛が薄く発汗機能が発達しているため、暑さは「得意」なのだ。

  人間が快適と感じる気温は、湿度と風速、輻射熱などで決まる。この快適域を示した一例が、オルゲーの生気候図である。湿度が低く風があれば発汗が促進され、30度を超える高温でも許容できる。

  一方、低温側は、焚き火などの輻射熱がなければ20度が下限である。体毛が少なく、比較的薄い体脂肪しか備えない人体は、寒さには大きなハンディを負っている。夏の最高気温は日射を遮れば35度がせいぜいであるが、冬の寒さは氷点下を切ることもザラである。寒さへの対応が重要であることは明白だ。

  もちろん、日本では湿度が高いために発汗の効果は低くなりがちであり、暑さへの配慮は必要ではある。しかし、だからといって、冬をおろそかにしてよい理由とはならない。夏と冬のどちらかを優先するのなら、「冬を旨とすべし」である。

 「エコハウス」の真実

  筆者は、住宅のエネルギーについて研究している中で、環境負荷の低減や省エネ・省CO2への工夫を図った、いわゆる「エコハウス」をいくつか調査してきた。多くのエコハウスは、建築設計者が創意工夫を凝らしている。しかし、筆者がこれらに違和感を持たなかったと言えばウソになる。「夏」ばかり強調していて「冬」をあまり考慮していないのだ。

  さらに設計者と話す中で、冬の備えの要である「高断熱・高気密」に対して、いまだに強烈なアレルギーと反感があることにも驚かされた。なぜ、建築家はかくも「夏が好き」なのか。筆者には長らく謎であったが、ある時、建築雑誌を飾るような“モダンな住宅”に共通するデザイン要素のほとんどが、風通しのよい夏向きの家とするのに「都合がよい」ことに気付いた。

  こうしたデザインは、夏には快適性の向上にいくらか貢献するかもしれないが、冬には温熱環境を悪化させ、エネルギー消費やCO2を増やしかねない。それがもしも「写真うつり」のためならば、本末転倒もはなはだしい。ちまたにあふれるエコハウスは、本当に省エネ・省CO2と快適性を両立できているのだろうか。

 「良さげ」でなく「良い」家を

  省エネ・省CO2の対策は、普及しなければ、その効果を上げられない。エコハウスが多くの人に受け入れられるため、意匠的にも魅力的なことは重要である。しかし、心地よく暮らせなければ、長く住んでもらえずに壊されてしまう。エコハウスは、単に省エネ・省CO2であればよいというものではない。デザインと快適性との高次元での両立が求められる非常にハードルの高い建物だ。

  このハードルは、空気・熱などの物理的必然にも真正面から取り組まなければ決して乗り越えられるものではない。物理の必然を無視しても「良さげ」な家はできるかもしれないが、「良い」家はできないのである。本連載では、空気・熱・エネルギーを考慮した設計のあり方について議論していきたい。

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