水まわりのバリアフリー 浴室編 / 日経BP

浴室は滑りやすい。「立ち座りする」「またぐ」などの動作を行う場所では特に注意が必要だ。

  浴室を使うとき、ユーザーは何に困っているのか。TOTOのUD研究所が2006年に実施した調査では、「立ち座りやまたぎがつらい」と答えた人が平均で30%を数えた。30歳代や40歳代に限っても、27~28%がつらいと答えている。年齢にかかわらず、立ち座りやまたぎは浴室で行う動作の注意点といえる。

 浴室用の製品の例

 
(資料:TOTO)
浴室で困っていること
 
(TOTO-UD研究所「みずまわり困りごと調査」2006から)

 

吐水口も高くする

 立ち座りには、浴槽内で腰を沈めたり立ち上がったりする動作と、洗い場での動作がある。

  後者でポイントとなるのは、ふろいすの高さだ。「今は座面の高さが20~25cmのふろいすを使うのが一般的。最近は40cm程度の製品も出てきている。足の裏を洗う際には低いほうが体は安定するが、立ち座りのためには高いほうが楽。身体状況に合った選択が必要だ」と、TOTO・UD推進本部の金子祐子さんは話す。

注意1
 
(イラスト:笹沼真人)

 

 ただし、座面の高いいすを使う際には気をつける点もある。いすに合わせて吐水口や洗面器を置く場所も高くしなければならない。座面だけ高いと、お湯を出したり洗面器を使ったりする際にかえってつらい姿勢を強いてしまう。

  座面の高いいすを使うなら、壁を壊して吐水口の位置を高くし、洗面器の置き台を設置する。洗面器の置き台は、ふろいすの座面高さから、マイナス50mm~プラス100mmの範囲にするといい。吐水口の高さは、洗面器の置き台から200mm程度上げた位置に設定する。もし壁を壊す余裕がない場合には、既存の吐水口からそのまま壁に沿って配管を立ち上げるタイプの商品もある(次ページ参照)。ただし、こうした商品では熱湯側の配管が熱くなりやすい。「表面にゴムを巻くなど現場で対応してほしい」と金子さんは注意を促す。

浴槽の縁を握りやすく

  困りごとでトップになったもう一つの「またぎ」は、浴槽の縁を越える動作を指す。片足を上げて残りの足で踏ん張るから、小さな子どもや高齢者はバランスを崩しやすい。その際の助けとしては、手すりのほか、浴槽の縁も見逃せない。

  「小さい子の体を洗っているとき体の支えにさせたり、掃除する際にちょっと握ったりと、浴槽の縁を使う場合は意外に多い」(金子さん)。こうした動作を考慮すると、浴槽の縁は握りやすいものを選んだほうがいい。

注意2
 
(イラスト:笹沼真人)

 浴槽の縁まわりの幅をタイルで厚く仕上げると、見栄えは良いが、またぐ、座るといった動作はしにくくなる。若くて健康なときには大丈夫でも、将来体力がなくなったときに問題になる可能性がある。こうした仕上げとする際には、顧客にきちんとリスクを説明しておく必要があるだろう。 また浴槽の縁の高さや、洗い場と浴槽の床面の高さの差も、またぎに伴う不安感を左右する。浴槽の縁は、もちろん低いほうが足の出し入れはしやすい。ただ、洗い場と浴槽の床面高さの差が大きすぎても動作は不安定になる。

 金子さんによると、浴槽の縁は洗い場の床から40~45cm程度に納めるのが適当だという。また、大浴場のように、洗い場から立ち上がりなしで浴槽を埋め込んだ浴室の事例も見かける。こうした場合には、足がかりとなる段を浴槽内に設けるようにしたい。

動きの要所に手すり

 手すりを設置する際には、次のルールを知っておくといい。
 まず、各動作のポイントに設置すること。浴槽の縁のまたぎ、浴槽内での立ち座りは、優先度の高いポイントだ。このほか、洗い場での移動や脱衣室からの出入りに関する場所も支えとなるものがあるといい。 

注意3
 
(イラスト:笹沼真人)

  最近は、シャワーのスライドバーと手すりとを兼用にした製品も出ている。しかし、外観は似ていても、手すりを兼ねていないスライドバーも、従来からある。後者は体重をかけると壊れる危険性があるので、手すりと混同しないようにする。住まい手にも正しく説明する必要がある。また、手すりは浴室用の製品と、それ以外の製品とに分かれている場合がある。見た目の違いはないが、浴室用の製品は、濡れた手で触っても滑りにくいように仕上げてある。違いを知っておくことも大切だ。

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