保険の責任 / 日経BP

1995年に発生した阪神・淡路大震災以降、地震保険の加入率は、全国的に毎年コンスタントに上昇した。1994年度末に9.0%であった全国平均の加入率は、2009年度末には23.0%となっていた。

 宮城県はこの加入率について、実は、特異な存在であった。1994年時点では全国平均を下回る7.7%の加入率であったが、2009年度末には、東北地方では断トツの第1位32.5%を達成していた。6月16日、“宮城沖22年間「静穏期」”という北海道大学地震火山研究観測センターの解析結果を新聞数社が報じている。大地震の前兆である「静穏期」にあったことで、1989年以降、地震の頻度が減っていたという分析だ。記事では、マグニチュード(M)4.5以上の地震の頻度について、1965年以降は年3回だったのが、1989年以降は年1.5回まで減っていたとしている。それでも、地元では「宮城沖が危ない」と思われてきた。

 世間が東海・東南海・南海地震に耳目を奪われていたように、損保業界も「東海地震の防災対策強化地域」の方に重点を置いていた。例えば、地震保険の料率に表れている。木造住宅の場合、保険金額1000円当たりの年間支払額は、東京都の2.19円に対して、宮城県は0.85円と、6割も低くなっている。このことも、宮城県の加入促進に大きく作用したと思われる。

 財団法人日本損害保険協会のまとめによると、東日本大震災による地震保険の支払保険金は6月21 日現在でついに1兆円の大台を超えた。阪神大震災の783億円を10倍以上も上回ることとなった。ちなみに1994年度末における、兵庫県の地震保険への加入率は、わずか4.8%であった。

 それなりに保険会社は社会貢献できたかに見える。しかし、岩手県と福島県の2009年度末保険加入率は、それぞれ12.3%と14.1%であった。必要性については誰もが認めるはずなのに、何故このように加入率が低いのであろうか。

制限がなければ成立しない家計地震保険

 保険業界に存在する「地震保険」といえば、通常、個人住宅が掛ける火災保険に付帯させる形で運用している家計地震保険のことだ。この保険は加入に際し、様々な制限を設けている。

 まず基本的に、主契約となる建築物や家財の火災保険金額の30~50%までしか加入できない。さらに、(1)同一の敷地内に所在し、同一の被保険者の所有する建物は5000万円。(2)同じく家財は1000万円、を上限とする。つまり、どんな豪邸に住み、高価な家財を所有しようとも、好きなだけ保険に加入することはできないのだ。関東大震災級の被害を想定したときに、このような制限を加えなければ家計地震保険は成立しないと考えられてきた。加入率低迷の原因は、このあたりにありそうだ。

 ところで、地震保険にはもう一種類ある。主として、企業向けの保険だ。これについて日本経済新聞が興味深い記事を掲載した。6月3日、「自動車特約など地震関連保険 大手損保、引き受け停止」と報じたのだ。大手損保6社の地震関連保険の支払い見込み額は約6000億円であるという。

 個人の住宅を守る家計地震保険が万全な型ではないことを放置したまま、別途地震リスクを引き受けていることに、同じ保険業界に身を置く者として釈然としないものを感ずる。大手損保に6000億円もの保険金を支払う余力があったのであれば、家計地震保険の加入率を高められるよう努力する責任があるのではないか。

 家計地震保険は「地震保険に関する法律」(地震保険法)に支えられ、関東大震災クラスの被害になったときには、その大部分を国費、つまりは税金で賄う仕組みになっている。昭和41年(1966年)法律第73号として生まれた「地震保険法」も半世紀を迎えようとしている。そろそろ改訂し、募集コストのかかる任意保険部分は民間保険会社に任せ、国民全体に広く薄く負担してもらう強制保険のような仕組みをつくり、平時から備えておく必要があるのではないか。また、場合によってはこの部分を目的税にする政策もあり得るのではないかと思っている。

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