設計の過程でミスが相次ぎ入札参加停止、大阪府 日経コンストラクション

大阪府は1月8日、委託した設計業務の履行成績が不良だったとして極東技工コンサルタント(吹田市)を2カ月間の入札参加停止にしたと発表した。60点で不良と判定する大阪府の基準に対して、同社の履行成績は57点だった。大阪府が標準とする履行成績は65点。

 大阪府都市整備部寝屋川水系工営所が発注した「一級河川寝屋川外護岸詳細設計」の履行成績が不良と判定された。大阪外環状線の橋の架け替えに伴って、寝屋川に鋼管杭式のL形護岸などを築く。同業務はその詳細設計だ。

 業務は一般競争入札で発注。予定価格約608万円に対して、最低制限価格と同じ約365万円で極東技工コンサルタントが落札した。契約期間は、2008年11月から2009年5月まで。

 「成果物に問題はなかった。そこに至るまでの過程で、ミスの指摘と指導が相次いだことなどが履行成績を下げることになった」と大阪府都市整備部の職員は話す。例えば、土質の強度を計算する際、入力条件の設定を間違えていることを大阪府の職員が指摘。修正を指示して再提出を求めたが、同社は再び間違えて提出するなどした。指導は同社の設計担当者にとどまらず、同社の幹部にも及んだという。

落札者はくじ引きで決定

 一方、大阪府の職員は、「入札にも不十分な点があったかもしれない」と振り返る。この護岸工事の詳細設計は一般競争入札だったので、「河川、砂防及び海岸」で建設コンサルタントの入札参加資格があれば、入札に参加できた。予定価格や最低制限価格は事前公表しており、最低制限価格での入札が相次いだ。

 「この入札の落札者は、最低制限価格で入札した複数の会社から、くじ引きで決めている。過去の実績を重視する指名競争入札であれば、今回の問題は起きていなかったかもしれない」(同職員)。

 同職員によれば、極東技工コンサルタントは上下水道の設計では多くの実績を持つ建設コンサルタント会社。しかし、上下水道と比べると護岸の設計では実績が少なく、指名競争入札であれば指名されなかった可能性があるからだ。

 さらに、最低制限価格での入札が増えていることも指摘している。「公共事業の縮小で受注競争が激しくなり、最低制限価格で入札する会社が増えている。無理な価格で入札していれば、人員の割り当てにも無理が生じることはあり得る」(同職員)。詳細設計の成果物には問題がなかったことから、技術力よりも人員体制に無理が生じていた可能性があると同職員はみている。

 このような現状に対して、「一般競争入札における最低制限価格の公表時期など、運用方法で見直さなければならない部分があるかもしれない。入札の参加者側にも無理な入札を自制してもらえればいいのだが」と同職員は話す。

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