長寿命の家づくり / 日経BP

長寿命な家をつくるということは、どういうことなのだろうか…。建材・設備メーカーへの取材を重ねていると、こんな疑問が浮かぶようになってきた。

 単に長持ちする建材や設備を使って家を建てるのではなく、建材や設備が長持ちするように建てて住まうことが重要。誤った使い方をしてしまえば、本来の家の寿命を縮めかねない。それだけに、設計者や施工者は建材や設備の“劣化”について理解し、住まい手に伝えておく必要がある――。最近、「長寿命な家づくり」に対する解を、こう考えるようになった。

  住まい手や施工者が陥りやすい劣化の落とし穴。その一例として、窯業系や金属系といった外壁のサイディング材について、メーカーに聞いてみた。

 給湯器の排気に注意

 サイディング材を劣化させる原因の一つに、表面塗装のはがれが挙げられる。サイディング材の表面には、紫外線や雨水などから基材を保護する塗料が塗られている。この表面の塗装を傷めるような状況をつくり出してしまうと、メーカーの想定よりも早く基材の劣化が進みかねない。

  誤った使い方などで劣化を進めてしまう要因としてまず頭に思い浮かぶのは、サイディング材の表面を物理的に傷つけてしまうことだ。住まい手の中には、サイディングの表面が汚れた際に金属たわしやメラミンスポンジのような硬いもので表面をこすって洗うこともあるだろう。このような洗い方では塗装面が傷つき、窯業系サイディングの場合、傷付いた部分から基材が傷みやすくなる。金属系サイディングであれば、サビを誘発する危険性が高まる。

  施工時の配慮不足で、意外なものが劣化を促進させる原因となることがある。まれな例ではあるが、「給湯器の排気が要因となり、サイディング材の塗装はがれを促進してしまったケースがある」(パナソニック電工住建事業本部課長の東山彰良さん)。詳細はこうだ。

 

給湯器の排気が劣化促進の要因となった事例。パナソニック電工とクボタ松下電工外装の話を基に編集部が作成した(資料:日経ホームビルダー)

  この住宅は、金属系サイディングを施工した3面の壁が、コの字型に配置されたスペースがあった。その一方の壁に給湯器が取り付けられて、給湯器の排気がもう一方の向かい合った壁に向けられていた。壁と壁の距離は約1.2m。給湯器から出た排気は、その1.2m先の壁に直接当たっていた。高温の排気ガスや水蒸気などが複合要因となって塗装を傷めたようだ。現場を確認した東山さんは、「排気が当たっていと思われる個所だけ、塗装がはがれていた」と、当時の状況を振り返る(上の図参照)。

  窯業系の場合も、「給湯器の排気が当たってサイディングが劣化した事例がある」と、クボタ松下電工外装品質保証部担当課長の小出博栄さん。

  窯業系サイディングの場合は、日本窯業外装材協会が施工ミスなどによる劣化の事例や正しい施工方法などを解説した小冊子「不具合は何故起こるのか」を販売(税込み800円)している。また、住まい手向けにメンテナンス方法などをまとめた指南書のPDF「サイディングの維持管理はどうするの」を同協会のウェブページから無料でダウンロードできる。

  このような情報を利用して建材や設備の劣化要因を知っておけば、メンテナンスが必要な個所や時期にも目配せができるようになる。さらに、設計時点で建材・設備の配置を工夫するなど、劣化を促進させない配慮も考えたい。そのうえで、住まい手に正しいメンテナンス方法を伝えれば、本当意味での長寿命な家づくりができるのではないだろうか。

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