大阪府の当初予算案で建設費4.8%増 / 建通新聞

大阪府は2011年度当初予算案を発表した。予算規模は一般会計、特別会計合計で4兆2,754億0,600万円。10年度当初予算(5兆0,182億9,200万円)に比べ14.8%の大幅減となった。府は、大幅減の要因を「10年度当初予算では特別な要因(特定目的基金からの借入見直しに係る歳出・歳入を6,629億円計上し、予算規模が増加している)がある」ためとし、実質0.4%の減にとどまると説明。建設事業費(一般会計)は2,250億8,500万円で10年度当初(2,147億8,900万円)に比べ4.8%(102億9,600万円)の増。「都市基盤施設の維持管理など、府にとって必要性・緊急性が高い事業は、国の基金も活用しつつ整備を推進する」とした。
 新規事業では、都市基盤施設の維持管理費の増額として30億円を別枠で計上。施設の長寿命化などを図る。新たな治水計画の促進に2億0,700万円を計上。管理河川すべてで行動計画を策定する。中之島にぎわいの森づくりに3憶3,241万円を計上。中之島地区3ゾーンの遊歩道整備などを行う。みどりの風促進区域の重点緑化では3憶4,300万円で公有地の集中緑化などを実施。統合系リゾート(IR)の大阪立地に向けては、1,496万円の予算で模擬カジノなどを開催。
 公立学校への給食導入促進に5年間で246億円の債務負担行為を設定。施設整備などへの補助を開始。府立学校特別教室への空調設備設置に5億1,800万円を計上。警察施設の整備では、福島警察署改築の基本計画に1,377万円、第二科学捜査研究所等の整備に2億9,416万円を計上。動物愛護管理センター整備は100万円で基本構想を策定。新たな住宅セーフティネットの構築は500万円で制度構築に向け基礎調査などを行う。
 継続事業を見ると、安威川ダム建設費にはダム本体工事費など55億8,530万円を計上。予算上は中止を見込んでいない。大手前・森之宮地区のまちづくりには2億6,061万円を計上。成人病センターのPFIなどを予定する。泉北ニュータウンの再生には500万円を計上し、公的賃貸住宅再生計画の策定などを実施。防災情報センターの整備に2,784万円を計上し、新別館改修の着工などを予定する。

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