Archive for » 5月 28th, 2011«

街中の歩道で、工事現場やスーパーの駐車場入り口などを通りかかると、いきなり警備員が進路に立ち、両腕を広げる身ぶりで、歩行者に停止を求めてくることがある。これはいうまでもなく、車両が歩道を横切ろうとしているため、歩行者に危険を知らせ、身の安全を確保するための行為だ。

しかし本来、歩道は歩行者が優先であり、警備員が事故を防ぐために止めるべきなのは人ではなく車両だ。歩行者が多く、車両を通行させるためにやむをえず行っている場合が多いが、時には警備員の雇い主や、その顧客の車両を「身内びいき」しているように見えることもある。

このほか、道路工事などでも警備員が車両の通行を誘導することがある。これらの行為には法的な強制力はあるのだろうか。

警備業法15条には「警備業者及び警備員は、警備業務を行うに当たっては、この法律により特別に権限を与えられているものでないことに留意する」とわざわざ書いてある。つまり、警備員の停止指示に法的強制力はなく、「停止のお願い」にすぎない。交通整理の警察官が停止を命じれば、法律上の強制力が生じ、赤信号と同じ扱いになるのとは対照的である。事故防止のための「お願い」は、受け入れることが望ましいが、「お願い」が不合理であるならば、従わなくても違法ではない。

では、警備員の停止指示に協力しなかった結果、交通事故が発生した場合、損害賠償の責任関係に影響はあるのだろうか。

交通事故の問題に詳しい横張清威弁護士によると、「協力しないことによって事故が発生した場合、過失相殺で不利になる可能性がある」と説明する。

たとえば、車両が駐車場などの私有地から公道へ入る際に、直進車と衝突した場合、原則として過失割合は、進入車と直進車で「8対2」。すなわち、修理費用や治療費が10万円かかったのなら、進入車の運転手が8万円を負担することとなる。

「ただし、警備員の停止指示に逆らって公道に入り、同じように直進車と衝突したのなら、これは進入車の『重過失』として扱われる可能性が高くなる」(横張弁護士)

重過失とは、故意に比肩するほど重大な過失で、酒酔い運転や居眠り運転なども含まれるが、重過失運転での事故では、過失割合が2割程度上がる。つまり、進入車と直進車とで「10対0」になるわけで、進入車が事故の全責任を負う可能性がある。

ちなみに、警備員が明らかに不合理な誘導(直進車があるのに進入を指示するなど)をした結果、衝突事故が起こった場合、

「過失割合は変わらないが、警備員と進入車の運転手との共同不法行為(民法719条)が成立し、警備員も進入車の責任を一部肩代わりする可能性がある」(同)

ここでいう警備員が、たとえばガソリンスタンドの店員だとしても、事情は同様である。

では、歩道の歩行者が警備員の指示に従わず、歩道に進入してきた車両と接触した場合はどうなるのだろうか。

保険会社の交通事故査定担当者のバイブルともいわれる「別冊判例タイムズNo.16」(判例タイムズ社)によれば、

「歩道等を通行する歩行者の保護は絶対的といってよく、横断歩道上と同様に、原則として過失相殺を考えなくてよい」

とある。歩行者が意図的にぶつかった場合は論外だが、歩行者に「重過失」があったとしても、過失相殺で不利になる可能性は極めて小さい。

なお、いうまでもないが、以上の話はあくまで法律上の権限と責任の話であり、事故を防止するためのものではない。仮に、たとえば警備員の誘導が歩行者より車両を優先しすぎていたとしても、物理的に立場が弱い歩行者は、怪我をしないためには誘導に従うしかないのだ。

過失割合の例

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

大阪府行政書士会 旭東支部所属 (大阪市都島区・鶴見区・城東区・旭区)            東洋法務総合事務所の B l o gへようこそ。

当事務所は大阪府大阪市城東区にある行政書士事務所です。            建設業許可に関する全般(新規・更新申請・経営事項審査・入札参加資格審査・業種追加・決算変更届など)・産業廃棄物収集運搬業許可や電子定款認証に対応した法人・会社設立を専門に取扱う行政書士事務所です。補助金や助成金または決算などについても他士業(弁護士、弁理士、司法書士、税理士、社労士、土地家屋調査士など他多数)と提携していますので連携してサポートすることが可能でワンストップサービスの実現を目標に日々励んでおります。

ホームページに戻る                                      →  http://www.to-you-lawyer.com/  こちらをクリックしてください。

大阪府行政書士会会員 建設業許可の全般、法人(会社)設立の専門 行政書士 東洋法務総合事務所は大阪市城東区にある行政書士事務所です。 行政書士 東洋法務総合事務所のトップページに戻る
〒536-0006 大阪府大阪市城東区野江2丁目3番4号

TEL.06-6786-0008 FAX.06-6955-8923                                                                                                   お電話でのお問合せ受付時間 / 平日9:00~18:00                                 (土日祝は、原則として休業させていただいております)

Category: 法律塾  Comments off